心理のあや

今日の日経の「当世マンション事情」というコラムに、マンションを探索中の男性のコメントが載っている。

「大手の物件には安心感がる。」

昨年からのマンション耐震強度偽装事件をうけて、「不安感は薄らいでいる」(不動産経済研究所)とはいえ、やはり安全に対する欲求は高いようである。

そこで男性の発言であるが、大手だから安心という。これもブランドがひきだした結果の一種だと思われる。

大手=安心というイメージをブランドが持つ「品質保証機能」が拡大されたものである。

そこには大手マンション会社自体のブランド力より、「大手」だから安心という、ある種日本人にありがちな消費行動が透けて見えるのは私だけであろうか。

もちろん、大手マンション会社は多額のマーケティング費用を要して、大手というブランドアイデンティティを確立するようにマネージメントをしてきたわけであろうが、はたして本当に「安全」にという保証がなされているかは不透明である。

ブランドがもつ落とし穴。知名度であったり、広告活動による好感度であったりするものが、ブランド力とほぼイコールになっているように消費者が受け入れられたとき、その製品の本当の力が理解されているかがベールにかぶったままになってしまうことがあるのではないか。

ブランドは製品力であり、製品を市場に提供しつつける仕組力である。この2つが相まっていることをわすれてはならない。特に、広告する側(広告会社等)が肝に銘じてコミュニケーションコンセプトを作成しなければならない。(でも、できてないことが多いんだよね。クライアントから資料わたされ、それを鵜呑みにして表現するしかないことが)

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製品・ブランド戦略

ブランドに関しての著作は、どうしても翻訳物が多い。

コトラー、アーカーといったブランド先達者の著作もすばらしいモノがあるが、我が国では、有斐閣アルマシリーズの「製品・ブランド戦略~現代のマーケティング戦略①」は大変わかりやすく、入門書としても最適であろう。

編者は青木幸弘先生と恩蔵直人先生。お二人ともマーケティング分野では油の乗り切っている気鋭の学者である。また、中小企業診断士試験の出題委員もつとめているので、試験勉強を行っている方で余裕がある方は、是非一度購読をおすすめする。

有斐閣といえば、名著「マーケティング戦略」という書籍も学生から関係分野の方々には必読の書であるが、それを少し分野別にほりこんだ今回のシリーズ「現代のマーケティング戦略」はかゆいところに手が届く内容になっている。

今、ブランド講義のために何冊かの書籍を再度目を通しているが、系統だった展開で、サービス分野など現代性にも注目した内容になっているところは本当に役に立っている。

ただそれでも、刻々と進んでいる市場の動き、ブランドをめぐる動きが早く、著作内で言及している事例も少し首を傾げる引用になっているところも見受けられるように思う。

それだけ、ブランドって、生きている、ナマのテーマなのだなと認識している。

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ブランド力

今日から「ブランド」について1週間講義することになった。
講義をはじめる前に、ブランドって何?と聴いてみると、三者三様で、一つとして同じ捉え方をしている回答はなかった。
それだけ、今、人口に膾炙している「ブランド」という言葉は広い意味をもっているのだということを改めて確認できた。
「ブランド力」(清丸恵三郎著)という本の中に、「ユニクロはブランドか」という問いかけがある。
今日の講義では、みんながブランドだと答えたが、この本の中では、知的財産総合研究所の広瀬教授が「ノー」と答えている。その理由は、
①価格差異(プレステージ・ドライバー)が見あたらない
②顧客のブランドロイヤリティがあるのではなく、価格が安いからだけで、ロイヤリティ・ドライバーがない
③ブランド・エクスパンションができない
等の理由からだそうだ。

これには、みんな意外そうだったというか、異論がありそうだった。

もちろん、知的財産総合研究所の「ブランド価値評価モデル」に照らしたときの結果であって、市場ではユニクロブランドとしては地位を築いていることは間違いない。

電通の担当者にいわせれば、「マーケティング要素を組み入れていない、財務諸表上の価値算定でしかない」ということである。

何につけても、ブランドの評価は難しいし、ブランドそのものの概念も年々拡がっているように感じる。

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ブランド・ポートフォリオ

デービッド・A・アーカー著「ブランド・ポートフォリオ戦略」を読んだ。

本に中にソニーに対する賞賛の記述が目立ったが、2004年に書かれた時には、ソニーの苦戦情報は入っていたのだと思うが、今となって読んでみると少し悲しい気がする。

あのソニーでさえ、市場への間違った対応をとるとブランド価値を損ね、その回復には大きな犠牲を払わなければならなかった。薄型テレビWEGAの失敗、グループ経営としてのブランドマネージメント等、矢継ぎ早に対策をうって、回復の兆しを見せているが、あのソニーでさえといった感が強い。

それほど、ブランドを維持していくとが難しいことの証左であろう。

そういえば、ソニープラザがプラザスタイルとして社名変更、ソニーグループからの自立を目指しているようだが、個人的には、ソニプラが果たしてきた一歩先ゆくリテールスタイルはソニーっぽかったようなきがすので、残念である。

ブランド論は昨今やまぬテーマであるが、個人的なブランド構成要素について、今週は書いていきたい。

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